![](https://takuroom.com/wp-content/uploads/2023/10/ap_studymethod-1024x538.jpg)
“応用情報技術者試験”は、ITエンジニアを目指す学生や経験豊富な現役エンジニアが挑戦し、合格率はわずか20%という狭き門です。
現役エンジニアでも、勉強を怠ると不合格になる可能性が高いため、エンジニアを目指す学生や経験が浅い新人エンジニアは、幾度なくと不合格になることがあります。
僕は2回の不合格を経て、3度目の令和5年度春期 応用情報技術者試験に合格することができました。
そこで本記事は、偏差値40の僕が合格できた応用情報技術者試験の勉強法を紹介します。
応用情報技術者試験 とは
応用情報技術者試験は、情報処理推進機構が主催するIT国家資格の一つです。
情報処理技術者試験は、一定のレベルのIT知識やスキルを持っていることを認定するもので、基本的な知識を問うレベル1から、高度な専門的知識を求めるレベル4まで、試験の難易度によって区分が設けられています。
- レベル1:ITパスポート試験
- レベル2:基本情報技術者試験、情報セキュリティマネジメント
- レベル3:応用情報技術者試験
- レベル4:情報処理安全確保支援士試験、ネットワークスペシャリスト試験 etc…
この区分の中で、応用情報技術者試験は「レベル3」の位置付けになっています。
IT業界への登竜門である”基本情報技術者試験”の上位に位置付けられているため、基本情報技術者試験に合格した人が次に目標にする試験です。
試験内容
応用情報技術者試験は午前試験と午後試験に分かれていて、同日に午前試験で多肢選択式(四肢択一)、午後試験で記述式の問題を解きます。
午前試験 | 午後試験 | |
---|---|---|
試験時間 | 9:30~12:00(150分) | 13:00~15:30(150分) |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) | 記述式 |
出題数・解答数 | 出題数:80問 解答数:80問 | 出題数:11問 解答数:5問 |
午前試験・午後試験ともに試験時間は150分で、合格点は午前試験・午後試験で100点満点中60点です。
午前試験は出題数80問の選択式で、合格基準の60点を取るには出題数の6割である48問正解すれば午前試験突破になります。
その後、午後試験は記述式で、大問11問の出題のうち5問選択し解答して、点数が60点以上ならば合格になります。
ただし、午前試験に合格しないと午後試験は採点されません。
応用情報技術者試験のさらに詳しい情報を知りたい人は、下記の記事でまとめています。
![](https://takuroom.com/wp-content/uploads/2023/07/what-is-ap-300x158.jpg)
受験前の知識レベル
勉強法を紹介する前に、一応ここで僕が受験以前の知識レベルがどれほどのものか紹介しておこうと思います。
- 2018年春:高校入学(情報学科 偏差値:40)
- 2019年夏:ITパスポート試験 合格
- 2021年春:専門学校入学(情報学科 偏差値:測定不可能)
- 2021年秋:基本情報技術者試験 合格
- 2021年冬:情報セキュリティマネジメント試験 合格
- 2022年春:応用情報技術者試験 不合格(1度目)
- 2022年秋:応用情報技術者試験 不合格(2度目)
- 2023年春:応用情報技術者試験 合格(3度目)
この経歴を見る限り、”情報系専門学校に入学したから合格できた”って訳ではないことが分かると思います。
![](https://takuroom.com/wp-content/uploads/2023/07/ap-testresults-1024x538.jpg)
ここからは、各試験の勉強法と必要な勉強道具を紹介していきます。
午前試験の勉強法
まずは、応用情報技術者試験の午前試験でおすすめな勉強法を紹介していきます。
- インプット・アウトプットの繰り返し
- 隙間時間で勉強する
インプット・アウトプットの繰り返し
午前試験の勉強法では、“参考書によるインプット・過去問によるアウトプット”を繰り返すという、ごく一般的な勉強法が一番効果的な勉強法です。
なぜなら、午前試験は出題される問題の約60%が過去問から流用されているため、過去問と解けば解くほど午前試験の点数は上がりやすくなるからです。
ただし、過去問だけを解いていては理解が浅くなりがちなので、参考書を用いて理解を深めることも重要です。
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僕がおすすめする午前試験の参考書は下記で紹介します。
隙間時間で勉強する
午前試験の勉強は、通勤・通学中、昼休みなどの隙間時間に勉強するのがおすすめです。
なぜなら、応用情報技術者試験は午前試験と午後試験に分かれており、午前試験に比べて午後試験の方が難易度は高いため、まとまった勉強時間は全て午後試験に勉強してほしいです。
実際に、僕自身が2回目の応用情報技術者試験において、午前試験に尽力しすぎた結果が下記になります。
![2nd-APexam](https://takuroom.com/wp-content/uploads/2023/07/2nd-APexam-1024x538.jpg)
![2nd-APexam](https://takuroom.com/wp-content/uploads/2023/07/2nd-APexam-1024x538.jpg)
午前試験で82点を取ろうが、午後試験が60点未満なら応用情報技術者試験は不合格なので、午前試験に力入れすぎず午後試験に尽力した学習を心掛けましょう。
ちなみに、午前試験の過去問を解くなら、受験する際の直近2回分の過去問は出題されないと決まっているため、直近2回分の過去問を除いた直近10回分(約800問)を解き切るのがおすすめです。
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例えば、令和6年春に受験予定なら令和5年春・秋を除いた、令和4年秋からの過去10回分です。
直近10回分の問題内容や解説を理解したなら、午前試験は突破できるほどの知識はつくはずです。
午前試験 勉強道具
午前試験の勉強道具は基本情報技術者試験の参考書を既に持っているなら必要ないです。
なぜなら、応用情報技術者試験と基本情報技術者試験の出題範囲は大きく変わらないため、基本情報技術者試験の参考書と過去問を解くだけでも十分に合格点に届く可能性があるからです。
しかし、新たに知識を1から学びたい、IT初心者でいきなり応用情報技術者試験を受験するという人には、以下の参考書をおすすめします。
![](https://takuroom.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
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応用情報技術者 合格教本は、簡易的にまとめられている参考書ではなく、情報量が多く隅々まで学べる参考書になっています。
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簡単にまとめてくれた方が、分かりやすくて良いと思うけど?
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確かに分かりやすい方がいいけど、応用情報技術者試験に合格したいなら深く学ぶ必要があります。
受験する試験は、応用情報技術者試験で応用力が求められます。
分かりやすくまとめている参考書より、詳しく学べる参考書の方が試験で役に立ちます。
![](https://www.ap-siken.com/img/titlelogo.png)
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ちなみに、応用情報技術者試験の過去問を解くなら、定番の応用情報技術者試験ドットコムです。
応用情報技術者試験ドットコムは、無料で応用情報技術者試験(AP)の過去問を網羅的に提供しているウェブサイトです。
午後試験の勉強法
午後試験の勉強法としては、どれだけ自分にあう分野を勉強できるかです。
- 選択する分野を間違えないこと
選択する分野を間違えないこと
午後試験は、自分の得意とする分野を6分野選び、どれだけ勉強できるかです。
午後試験は出題数11問で1問ごとに分野が異なり、情報セキュリティの大問1が必須で、残り大問10問のうち4問を選択し、記述式(一部だけ選択問題)で解答する必要があります。
全ての分野を勉強すると非効率なため、事前に自分がどの分野に勉強しておくことかが重要です。
ただ、自分に合わない分野もありますので、選択する分野を間違えると不合格になりやすいです。
ちなみに、勉強する分野は5分野でなく6分野がおすすめです。
本番に解く予定の5分野と、例年より難しい問題が出題されても回避できるように予備で1分野で勉強しておきましょう。
「7分野(本番の5分野と予備で2分野)勉強した方がいい」という意見も聞きますが、自分は6分野をどんだけ難しい問題が来てもある程度対応できるようにした方がいいと思います。
ただし、6分野を徹底的に勉強しても、試験日まで時間が余っている人は7分野勉強した方がいいと思います。
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試験日まで時間があるなら、念には念をで7分野勉強しよう!
ここで、個人的に各分野のおすすめ度を、「◎」「○」「△」に紹介します。
各分野 | おすすめ度 |
---|---|
情報セキュリティ | 必須 |
経営戦略 | △ |
プログラミング | ○ |
システムアーキテクチャ | △ |
ネットワーク | ○ |
データベース | ◎ |
組込みシステム | ◎ |
情報システム開発 | △ |
プロジェクトマネジメント | △ |
サービスマネジメント | △ |
システム監査 | ◎ |
全分野の問題を一度解いてみたのですが、絶対に勉強するべき分野は”情報セキュリティ”、”データベース”、”組込みシステム”、”システム監査”は、午後試験で選ぶ分野としておすすめです。
- 情報セキュリティは必須問題であり、選択の余地がない代わりに他の専門分野よりも簡単に作られていると感じたため得点源となる可能性が高いです。
- データベースは、SQL文とE-R図の作成が中心となる出題が多いため、これらの基本的な記述法を理解しておけば高得点が狙えます。
- 組み込みシステムは計算や穴埋めが中心の問題で、問題文の中に答えが書かれていることも多く、特定の知識が必要ないため解きやすい問題と言えます。近年では小学生でも解ける問題が出題されます。
- システム監査は問題文に答えが含まれていることが多く、特定の知識は必要としないため、国語力があって粗探しが得意な人ほど高得点を取りやすいです。
当然ですが、自身の得意不得意があるので一度全ての分野を勉強して自身にあった分野を選ぶことをおすすめします。
ネット記事の情報を信じすぎて、自身の不得意な分野を選んだりする人もいるため一度は全分野回答してみよう。
午後試験 勉強道具
午後試験の勉強道具として、午後試験に特化した参考書を買いましょう。
午後試験は同じ問題(過去問)が出題ないが、類似した問題や関連する知識が問われることがあるため、午後試験向けの参考書で求める内容は、解説部分に豊富な関連知識や専門用語が記述されているのかです。
僕が使った午後試験の特化型参考書のおすすめは下記になります。
重点対策本は、午後問題を解く前に必要な基礎知識を1から教えてくれて、用語や仕組みを分かりやすく解説してくれます。
また、問題後の解説部分には豊富な関連知識や専門用語が記載されています。
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午後問題を解く上で必要な知識を、隅から隅まで紹介してくれてありがたかったです。
応用情報技術者試験ドットコムは、午後試験の問題や解説は掲載されていますが、関連知識の掲載はないため重点対策本を買って正解だなと思いました。
関連知識もしっかり勉強したため、類似した問題が来ても動じることがなく、精神的に助けられた部分もありました。
まとめ
応用情報技術者試験は、経営戦略から開発技術まで、広範な知識が求められるため生半可な覚悟ではダメです。
大量の暗記と応用力が要求されるこの試験では、基本知識をしっかりと理解しておくことが必要不可欠です。
きちんと自分に合う勉強法を考えて、計画的に受験するのがおすすめです。
間違っても徹夜で勉強はしないでください、そんな生優しくはありません。
最後までご愛読ありがとうございました。
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